自分はボードゲームが大好きだけど、一緒に遊びたい人(たち)はまだそこまでゲーム(ボードゲーム)のことが好きじゃないかも、と感じることはありますか?その人(たち)にもっとボードゲームを好きになってもらいたい時に、5つの視点を持って働きかけることが出来ます。
特に、ARCSモデルが参考になるのではと考え、そこを中心に記載しますが大前提としての大事なところだと思うところから始めたいと思います
信頼関係を作る
一緒に遊ぶ人(達)との信頼関係を作りましょう。他の記事でも言及していますが、とても大事なことです。「なにか”させられる”のでは?」「面白いと言わなくてはいけなさそう・・・」という強制や義務感がある状態ではルール説明が理解しにくくなりゲーム時間が延びてしまうだけではなく、今後ボードゲームで遊ぶこと自体を避けるようになってしまう可能性があります。
挨拶や自己紹介をして人となりを双方に知り合うこと、お互いに相手を尊重していると感じられることを前提にして、その上で下記の4点を踏まえた関わりをすることで、ボードゲームをもっと好きになってもらえる可能性が高まります。
ARCSモデルってなに?
インストラクショナルデザインという学問の中の学習モデルの一つです。
『Attention』(注意関心)『Revenence』(関連性)『Confidence』(自信)『Satisfiction』(満足)
4つの言葉の頭文字が組み合わされたものです。
この4つの視点が満たされると人間の学習意欲が高まると言われています。これをボードゲームに応用することができるとボードゲームで遊ぶ事に価値を感じて、また遊びたいと思う状態になりやすくなります。
どういうゲームなんだろう?
楽しそう、やってみたい
こうやったらうまくできるかも
面白かった、また遊びたい
こういう感情を一緒に遊ぶ仲間が感じることができれば、その人とは今後もゲームを一緒に遊ぶことができるでしょう。この記事ではARCSモデルで言われる4つの視点について、その概要を学んでいきましょう。
A: attention(注意関心)
どういうゲームなんだろう?
ボードゲームで遊ぶことに注意や関心を向けている状態
ボードゲームで遊ぼうとしている人(たち)はゲームに興味(注意関心)を持っていると感じられますか?「どういうゲームなんだろう?どういう遊びができるんだろう?」と注意関心を持っている状態は最初に大事なことです。
どうすればボードゲームに注意関心を向けてもらえそうでしょうか?普段のその人が好きなこと、好きなことへの探究度などはそれを考えるヒントになりそうです。「観察」や「質問」をすることで、その人の理解を深めようとすることを最初に考えると良いでしょう。
ボードゲームには考える面白さもあれば、目を引くイラストデザインや、他人とのインタラクションによる深いゲーム体験などの様々な要素の魅力があります。
R: revenence(関連性)
楽しそう、やってみたい
ボードゲームを遊ぶことに価値を感じている状態
関連性とは「このゲームはどのように自分に関連するのか?価値があるのか?」という事です。その問いへの答えで1番わかりやすいのが「あなたと私の関係性、つまりあなたが面白いと思うなら私にも価値があるのかもしれない」というものです。そのためにも信頼関係が重要になりますね。
他にも例えば、会社の同僚ともっと仲良くなりたいと思っている人にとっては短い時間でできるコミュニケーションゲームが参考になるかもしれませんし、テレビゲームでよく遊んでいる仲間同士なら戦略性のあるゲームにも面白さを感じるかもしれません。その人とゲームとの関連性について意識してみましょう。
C: confidence(自信)
こうやったらうまくできるかも
「自分に出来そうかも!」「うまくできる」と思えている状態
ゲームで遊ぶことに自信を持てていると、前向きにゲームに参加することができます。どれくらい自信があるといいのか?という点で言えば、「私にこのゲーム出来るかな…」や「難しそう…」という不安がない(薄い)レベル以上がベターです。
ゲームの案内、ルール説明などをしても自信がなさそうであれば、「試しにゲームの序盤までやってみますか」とゲームの要素を掴めるところまでデモプレイ(お試し)をしてみるのもお勧めです。
S: satisfiction(満足)
面白かった、また遊びたい
ゲーム後、「面白かった」「またやりたい」と思えている状態
満足感は、ゲームが終わった後にまた次のゲームをするエネルギーになります(もしくは同じゲームを繰り返し遊ぶエネルギー)。満足感を高めるには、ゲームとその人(たち)との相性を考えることも大切です。ゲームに慣れていない人に要素が多いゲームを提案しても、面白さを感じる前に「難しい」という感情が強くなってしまいますし、自分の思考を深めたいと考えている人にとって簡単に終わるゲームはやはり「こんなものだよな」と低い満足感になってしまいます。一緒に遊ぶ人(たち)がどういうことに面白さを感じるのか、考えてみましょう。
また、ゲーム終了後に感想を言い合ったり、ゲームプレイの振り返りをすることも満足を深める経験につながります。
まとめ
1:何より信頼関係の構築が大事。その上で・・・
2:ボードゲームへの注意関心を引く(考える面白さ、イラストデザイン、ゲーム体験など)
3:その人とボードゲームとの関連性を感じてもらう
4:ゲームをすることに自信を持てるようにする(デモプレイによって自信を感じやすくする)
5:満足感が得られそうなゲームを選ぶ(ゲームが終わったら感想を話したり、プレイの振り返りをする)
といった5点に意識を向けて行動することで、ボードゲームをもっと好きになってもらうための働きかけにつながると言えます。
今回の内容をご覧になられてどんな感想や疑問をもたれたでしょうか?もしよかったらコメントで教えてもらえると嬉しいです。
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