はじめに
本記事、このブログ全般で下記の書籍を引用したり参考にしています。
”インストラクショナルデザイン”という、聞き馴染みのない言葉がボードゲームのインストに、直接的に参考になるということが言えると考えています。
インストってどういうこと?
インスト、これはインストラクション(instrcuction)の略称です。では、インストラクションとは何か?
インストラクションを日常的な場面で言うと、
・親が子どもに箸の使い方を教えること
・学校で先生が国語や算数を教えること
・企業で講師が職員に技術講習を行うこと
などが挙げられます。インストラクションは、教育や授業、研修や育成といった言葉で表現される行為のことであり、日常的な営みの一つ、と言えます。
このブログでは上記の書籍を参考に、「教える行為」全般を指して言う事とします。
ボードゲームのインストってどういうことなんだろう?
ボードゲームで遊ぶ場面においてもインストラクションがあると言えます。しかし、ボードゲームをしている時のどこがインストラクションだと言えるでしょう?
イメージしやすいところで言えばルール説明の場面が思い浮かびますが、それだけに限りません。
- 一緒にボードゲームを楽しめる信頼関係を築くこと
- 相手が何を面白いと思うか考えること
- 伝わりやすい説明の仕方を考えること
- ゲームが終わった後に振り返り(感想戦)をして、学習を深めること
などもインストラクションだと言えます。
ボードゲームは知名度が高まってきている一方で、「よくわからないから」とか「自分には出来ない(合わない)から」という反応の方に出会うこともあります。
そのため「ルール理解」だけに限らず、「失敗しても大丈夫、うまくいかなくても楽しめる」という安心感を構築することや、「よくわからないけど、面白そうかも!」という遊びへの関心を高めること、「また遊んでみたいな、もっとうまく遊べるかも!」という次への期待を創出することが、実のところは「隠れたニーズ」として存在していると言えます。
これは例えばインストラクショナルデザインの中で、「ARCSモデル」という理論が参考になります。
そうしたことを踏まえて、参加された方のニーズやレベルに合わせたインストを意図してできるようになると、今まで関心を持たなかった人とも一緒に遊べるようになり、より豊かなゲーム体験を味わうことも出来るのではないかと考えます。
終わりに
このブログでは「インストラクショナルデザイン」というものから教える行為について学び、それをボードゲームのインストにどう生かすかを考えていきたいと思います。
インストラクショナルデザイン、とは「教える行為の科学と技術」の学問です。日常にある「教える」という事と「ボードゲームで遊ぶ」という事には親和性があるのではないか、それはどういう事なのか、ということを考えていきたいと思います。
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