初めに
今回の記事ではボードゲームで遊ぶ時に使える「説明する知識」として知っておきたい点を4点あげます。
一度に伝える内容を少なくする。
中心のテーマから伝える。
まとまりを意識する。
聞く、見る、動かす。
1つずつ補足していきます。
一度に伝える内容を少なくする
人間の短期記憶の容量は研究によってわかってきていて、一時的に記憶できる量は5個から9個まで、です。
つまり、何を教えるかより、「何を教えないか」が重要になります。自分の知っていることを全て一度に伝えたくなりますが、一度に伝えられても学び手は戸惑いますし、記憶もできません。
とはいえ、ボードゲームのルール説明では、5個の項目以上伝えないといけない場面ばかりです。情報を抑えるというのはわかったといって、ではどうしたらいいのでしょう?以下の情報もぜひ参考にしてください。
中心のテーマから伝える
中心となる事柄から説明して、そのあとで補足する情報を伝えることで理解しやすくなると言われています。
ボードゲームの説明で言えば、そのゲームの主要素を伝える。その後で主要素の補足情報を伝えるという流れを意識するといいでしょう。
例えば、「UNO」というカードゲームのルール説明をする時で考えてみます。
「UNOは他のプレイヤーより先にカードを無くしていくことを目指すカードゲームです」(主要素)
「自分の番になったら、手に持っているカードを出せます。なので順番にカードを出していきます」(補足情報)
「出す時の基本的なルールは2つあって、どちらかの条件が満たされていたらカードを出せます」
というように、主要素とその補足情報、という流れを意識して説明するようにしましょう。
まとまりを意識する
覚えておく内容をまとめたりすることによって覚えやすくなることがあります。たとえば、数字の語呂合わせをすると覚えられる数字の桁数が増えます(例:円周率の覚え方、歴史の年代の覚え方)
体制化
記憶内容を何らかの基準で分類・整理することを「体制化」といいます。体制化は長期記憶の維持に役立ちます。体制化された記憶がすでにあれば、新しく入った情報でも位置付けすることで容易に覚えられると言われます。
説明の例
資源は麦と、芋と、牛、羊、馬、豚、あとこれは木材で、石と鉄もあります」というより、「野菜は2種類で、麦と芋です。家畜は4種類、建築用資材が3種類あります」
ゲームに慣れてきている人に対してだったら「一般的なワーカープレイスメントゲームと一緒なんですけど〇〇という流れがあります」という説明もわかりやすくなりますね。
聞く、見る、動かす
情報を言語とイメージ(グラフィック)によって説明することで、強い記憶イメージが作られます。
つまり言葉だけでなく、図形(グラフィック)情報を同時に提示すると記憶が促進されます。
また、実際に自分の手を動かしてみると、それまでの聞いた情報が理解できているかどうか、教えている方も聞いていた方も確認しやすいです。自分で手を動かしてみることでわからないところが明確になり、質問が出てくるかもしれません。記憶する時には体も一緒に動かすことは単純に効果的だ、というのもあります。そのため、ルール説明の途中で実際にデモプレイを取り入れたり、ゲームを始められる最低限のところまで伝えてゲームを始めて遊びながら微細のルールを伝えていく、という方法も効果的です。
まとめ
一度に理解できる内容は5つ程度と認識しておき、伝える内容を抑える意識を持ちます。
説明するときは実際の遊び方に沿って駒やカードを使って説明するのがよく、5つ程度伝えたら、デモプレイやレクチャーをして理解度を確認するのが効果的です。情報のまとまりを意識して段階を踏んで説明するようにしましょう。
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